終活 | 取扱業務 | 二ノ丸司法書士事務所

終　活

■終活

終活という言葉が世間に浸透して久しくなりました。
書店に足を運ぶと終活、老後の生き方に関するコーナーが一角を占めていたりする場合もあります。

終活が言葉として浸透しているとはいえ、終活がどういうものなのか、何をするものなのか、といった内容についてはあまり知られていないと思います。ここでは終活の内容について見ていきます。

終活の内容を簡単に言うと、自分の人生や死に向き合うことです。その向き合い方は人それぞれですから、「終活はこれとあれを必ずしなければならない！」などというものはありません。

ただ、終活の一つとしておすすめしたいことがエンディングノートの作成です。エンディングノートは自分の人生、葬式、自分の医療や死後の希望などを自由に記すノートのことをいいます。具体的には自分の人生を振り返ったり（自分史）や葬式やお墓の希望を記したりすることは多いといえます。エンディングノートの特徴は書き方や書式は自由であることです。

市販されている一般的なノートに自分が書きたいことを書いていくのです。

一点注意していただきたいことがあります。それは遺言書とエンディングノートは別物である、ということです。

エンディングノートは先述した通り、書き方や書式は自由ですが、法的な効力は持ちません。遺言書の方は法的な効力を持つため、書式・形式が重要になってきます。

遺言書は相続などでトラブルとならないよう、しっかりとした形で残しておかなければなりません。遺言書がない場合は遺産分割の複雑な手続きが必要であり、その作業が終わらないうちは口座などが凍結されたままになります。

またエンディングノートと遺言書の内容が違っていた場合、遺言書の方が法的拘束力があるため優先されますが、トラブルの元となります。遺言書はそれだけ重要なものであるという認識しておきましょう。

また、エンディングノートなどで、ご自身の人生を振り返り、亡くなった後のことだけでなくこれからの人生どう生きていきたいかも重要であると思います。

エンディングノートでご自身の今後のしたいことやしてほしいことが決まったら、それを法的に有効なものにしておくことをお勧めします。

例えば、前述の遺言書や、将来ご自身が病気や怪我で、今まで通りご自身で管理できなくなった時の為に、ご自身の信頼できる人と任意後見契約や民事信託契約など締結しておくと安心できると思います。

任意後見契約とは

ご自身がお元気なうちに、認知症や障害に備えてあらかじめ、ご自身が選んだ人（任意後見人）に、ご自身に代わってしてもらいたいことを決めておく契約です。この契約は公正証書によって結びます。